滋賀県の旧・朽木村(現在は高島市朽木の一部)に広がる山々は、地理学的には「丹波高地」の東端ということになります。
比良山系、野坂山地とは谷や峠で隔たっていますが、京都の北側に大きく広がる山地である丹波高地、いわゆる京都北山とは、一続きの
山々で、便宜上分けているだけです。したがって、境界線上の山々はどちらに入ってもいいわけですが、ここでは滋賀県を
優先して、県境の山々は朽木の山の方に入れさせていただきました。具体的には、三国峠、カベヨシ、三国岳の3山です。
西はここを境界としますが、東は比良山系との境界の安曇川谷、北西は琵琶湖の北側を占める野坂山地との境界の
国道303号線(水坂峠道)まで、北は福井県・若狭地方との県境までとしました。
本ページで取り上げる順番は、ほぼ北から南への順番ですが、あまり厳密ではありません。
朽木の山々の概念図
(黄色が中央分水嶺、黄緑が府県境、ピンク色が中央分水嶺を除く琵琶湖分水嶺です。)
![](kutsukimap.jpg)
(「京都北山・朽木の概念図」は左リンクへ。)
二の谷山へ
駒ヶ岳へ
桜谷山へ
百里ヶ岳へ
803m峰へ
地蔵谷峰へ
能内山へ
三国峠へ
三国岳へ
経ヶ岳へ
イチゴ谷山(ヘラ谷奥)へ
正座峰へ
雲洞谷山へ
鷹ヶ峰へ
白倉岳へ
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パノラマ
彦根市薩摩からのパノラマ(比良北部と中央分水嶺の山々)
湖北武奈ヶ嶽からのパノラマ(朽木の山と京都北山・北部)
二の谷山 Mt.Ninotani, 611m
中央分水嶺は野坂山地の大御影山までは福井・滋賀県境稜線で西に進みますが、その後県境を離れ、三重嶽、
湖北武奈ヶ嶽と続きます。その後急激に高度を落として水坂峠となり、次の盛り上がりが二の谷山です。三角点山頂には
三等三角点「杉山村」がありますが、その北西100mほどに、611mの最高点があります。
二の谷山~ピンクの濃いシャクナゲ満開 中央分水嶺・高島トレイル~(山行写真・YAMAP)へ
行者山 Mt. Gyoja, 587m
二の谷山の先、中央分水嶺は国道367号線を東に越えて西峰山に達し、クランク状に西に折れ、檜峠で再び367号線を西に
越えます。その先、430m無名峰を経て、さらには住宅地を通り、南に曲がって、次の盛り上がりが行者山です。山頂にある
三等三角点「からみ谷」は、中央分水嶺稜線から少し南に外れています。
駒ヶ岳 Mt.Komagatake, 780m
行者山の先、中央分水嶺は再び福井・滋賀県境稜線と合流します。その後この駒ヶ岳で久々に750mを超えます。山頂には三等三角点「寺山」があります。
駒ヶ池、駒ヶ岳、与助谷山 中央分水嶺高島トレイル〜7(山行写真・YAMAP)へ
桜谷山 Mt.Sakuradani, 825m
駒ヶ岳の西、百里ヶ岳の北、そして安曇川水系・麻生川の源流部に位置する奥深い山です。なかなかの尖峰で、遠くからでも確認できます。
駒ヶ岳2、百里ヶ岳28にも写っています。
百里ヶ岳:木地山から与助谷山~桜谷山~百里ヶ岳~シチクレ峠~木地山BS 中央分水嶺高島トレイル〜8(山行写真・YAMAP)へ
百里ヶ岳 Mt.Hyakurigatake, 931m
旧朽木村の奥地、若狭の小浜からも近い、この周辺の最高峰です。山頂には一等三角点「木地山」があります。南側から見ると、左に小入谷からの林道が登っていく峰があり、見つけやすいです。
百里ヶ岳:木地山から与助谷山~桜谷山~百里ヶ岳~シチクレ峠~木地山BS 中央分水嶺高島トレイル〜8(山行写真・YAMAP)へ
803m峰 Peak 803m
百里ヶ岳と三国峠間の中央分水嶺の一峰ですが、名前がありません。でも周囲からはよく目立つ存在です。
地蔵谷峰 Mt.Jizohdanimine, 792m
百里ヶ岳の南から発し、麻生川と北川水系を隔てる長い尾根上の峰。このあたりでは稀に見る秀峰で、朽木のシンボル的な山です。山頂には山名の由来となった三等三角点「地蔵谷」があります。
能内山 Mt.Nonai, 620m
地蔵谷峰からさらに南下する尾根上の峰。三等三角点「雲洞谷」は南東に外れて610m。
三国峠 Mt.Mikunitohge, 776m
近江・若狭・丹波国境の三国境に位置する山です。国土地理院の地形図では「三国岳」の表記。これが混乱の源で、
一つ下の三国岳と混同しているガイド本もあります。中央分水嶺の一峰。山頂には三等三角点「三國峠」があります。
三国峠(山行写真・YAMAP)へ
三国峠~シンコボ~杉尾峠(ピストン)(山行写真・YAMAP)へ
三国岳 Mt.Sangokudake, 959m
近江・山城・丹波国境の三国境に立つ峰で、「さんごくだけ」と読み、京都府下では3番目に高い峰です。山頂には二等三角点「久多村一」が
あります。中央分水嶺はここで近江を離れ、京都北山の天狗岳、小野村割岳と進んでいきます。高島トレイルの終点の山でもあります。
経ヶ岳2にも写っています。
経ヶ岳と三国岳、京滋境(山行写真・YAMAP)へ
イチゴ谷山・経ヶ岳・三国岳(山行写真・YAMAP)へ
経ヶ岳 Mt.Kyogatake, 889m
三国岳から近江-山城国境の稜線伝いに南東方向の峰です。丸い形が目印です。
三国岳1,2にも写っています。
経ヶ岳と三国岳、京滋境(山行写真・YAMAP)へ
イチゴ谷山・経ヶ岳・三国岳(山行写真・YAMAP)へ
イチゴ谷山 (ヘラ谷奥) Mt.Ichigotani (Heradanioku), 909m
さらにその稜線の南側にあります。名前の多い山で、久多側の名称「イチゴ谷山」、針畑川側からの名称「ヘラ谷奥」に加えて
「カラ滝山」、「オキナ谷山」とも呼ばれているようです。三等三角点「久多」は北にずれ、892m。三角点峰が尖っているのが目印です。
909mの山頂北側に広がるブナ林は見応えがあります。かつては道がよくわからない山でしたが、近年は滋賀一周トレイルや
高島トレイルの延長などで登山道が整備され、訪れる人も急増したようです。
ヘラ谷奥=イチゴ谷山~ヘラ南谷から登り、中峰から東への尾根で下山(山行写真・YAMAP)へ
イチゴ谷山・経ヶ岳・三国岳(山行写真・YAMAP)へ
正座峰 Mt.Shohzamine, 725m
朽木三川の針畑川と北川に挟まれた山域の峰。三等三角点「朽木」があります。南にさけび越があります。別名「生姜谷峰」、「さけび山」。
さけび越え(平良道)から正座峰(山行写真・YAMAP)へ
雲洞谷山 Mt.Utohdani, 622m
旧朽木村役場があった市場の西側の尾根上の峰です。山頂には三等三角点「古川」があります。この尾根は鷹ヶ峰を経て、白倉岳に達します。
新緑の雲洞谷山(朽木市場~明護坂~東山~行者山~雲洞谷山~大彦峠~大彦谷林道~岩瀬)(山行写真・YAMAP)へ
鷹ヶ峰 Mt.Takagamine, 823m
雲洞谷山から大彦峠を経たのち、白倉岳との間にある峰です。山頂は尾根分岐点の
745mとされることもありますが、ここではその南の最高点をとっています。
白倉岳 Mt. Shirakuradake, 950m
安曇川の谷をはさんで比良・釣瓶岳あたりと向かい合う位置にある衝立状の連峰です。北から烏帽子岳、本峰、中岳、
南岳のピークをもっています。本峰には二等三角点「村井村」があります。中岳にある台杉は一見の価値ありです。
地蔵谷峰12にも写っています。
白倉岳~中岳の台杉(山行写真・YAMAP)へ