1:Nov. 2000
お寺のデータ
滋賀県長浜市高月町渡岸寺
国宝、木造十一面観音立像で知られるこの寺は、現在は独立した寺院ではなく、近くにある向源寺の所属である。本堂(写真1)は、大正時代の建築であるが、平安建築の粋を取り入れている。その左手にある慈雲閣に、国宝十一面観音像は安置されている。奈良時代の天平8年(736年)、聖武天皇の勅願により、泰澄が刻んで、その後最澄が七堂伽藍を建てて以来栄えたという。戦国時代、寺は焼失し、十一面観音像は土中に埋められて災禍を免れたという。高さ1.95m、腰をわずかにひねった姿態は、官能的でさえある。また、その横にある木彫の大日如来坐像は、重要文化財に指定されている。
国道8号線高月町役場前を東に入りすぐ。無料Pあり。
〈国宝〉木造十一面観音立像
〈重文〉木造大日如来坐像