ソールズベリ Sailsbury
ロンドン〜ソールズベリ間の列車の車窓から。ロンドンを出てノンストップで20分も西に走ると既に広大な牧草地が広がります。時折、牛や馬が草を食べています。まるで北海道のような風景が意外に大都市の手短にある国です。いえ、どちらかというと日本が異常なのでしょう。こんな風景を眺めながら1時間半ほどでソールズベリです。 車窓からの風景 |
ソールズベリで下車後、まずはストーンヘンジを見に行くためにバスに乗り換えます。バスの車窓からは、やはりどこまでも広がる草原とそれを分ける樹木。それ以外は特に何もありません。日本では、こんな緑の平原、せいぜいゴルフ場で人工的に無理やり作ったグリーンとしてしか見ることないですね。 バスの車窓から |
さて、世界遺産のストーンヘンジです。こういう写真は案外見慣れてる人も多いでしょうが、広大な草原に突然現れるので、行ってみればその異様さもわかります。5000年ほど前に作り始められたようで、しかも石がずいぶん離れた山の上から運ばれてきたものというだけでも、すごい話です。昔は石に触れたそうですが、今はロープの周り一周です。まあ、世界遺産だから無理もないでしょう。落書きする人いますしね。 ストーンヘンジ1 |
入場料は£5必要ですが、全員にこのような携帯電話みたいなものを貸してくれて、各国語で説明が聞けます。もちろん日本語で説明を聞きましたが、内容はなかなか難解でした。おまけに、話が長くって・・・・次のポイントに着いてるのに、まだ前のポイントの説明が残ってたりして・・・結局よくわかりませんでした。もちろん、ストーンヘンジ自体が何だったのか、いまだわかっていないので無理もありませんが。 ストーンヘンジ2 |
ストーンヘンジの周りをぐるりと一周することになるので、いろんな角度から楽しめます。少し角度が変わると、ヘンジの印象も変わります。こちら側はけっこう倒れてしまった石が多いようです。そのぶん、小さな石の並ぶ内部の構造がよく見えます。 ストーンヘンジ3 |
このへんからは、また違いますね。背の高い石が2本。本来、特殊な役割があったようです。先端には、上に載せる石が落ちないようにするための出っ張りがあります。大きな石の内側あたりが祭壇のように見え、宗教儀式施設説の根拠になってるようです。 ストーンヘンジ4 |
Dの札は、説明の番号です。さっきの携帯電話みたいなのに5を入力すると、ここの説明が流れてきます。札の向こうの無造作そうに置かれた石が、実は重要な役割を持つそうです。方角的なもので、それが天文観測施設説の根拠になっているのでしょうか。 ストーンヘンジ5 |
円形の中心からある方向にのびている石の一つで、赤く色づいていることから「血の石」と呼ばれ、生け贄の儀式があったのではと思われてきた石です。しかしどうやら、赤い色は石の上に溜まった雨の影響等で自然に現れただけのようです。 ストーンヘンジ6 |
さて、ほぼ一周まわってきました。周囲の溝も、自然にできたものではなく、人工的に掘られたものだそうですが、目的や利用法ははっきりとはわかっていないようです。 ストーンヘンジ7 |
ストーンヘンジを見終わり、ソールズベリの町に戻ってきました。この町には英国一高い尖塔(123m)を持つソールズベリ大聖堂があります。1220年から1258年にかけて建てられたゴシック調建築です。 ソールズベリ大聖堂1 |
近づけば近づくほど、すごい迫力です。ただ単に高いだけではなく、独特の風格が漂う、素晴らしい建造物です。 ソールズベリ大聖堂2 |
中に入るとちょうど日曜恒例のミサの最中。美しい聖歌が聴けました。また、ステンドグラスがきれいでしたが、なかでもこの正面にあるブルーのステンドグラスが素晴らしく印象的でした。なお、この大聖堂はミサ時を除いて、撮影も許されています。なんと寛大な教会でしょう。 ステンドグラス1 |
このステンドグラスも、圧倒されました。写真ではとても表し切れませんが、前に立つと、その大きさ、細かさ、均整、とにかくきれいでした。 ステンドグラス2 |
再び外観です。青空が出てきました。少し角度や光の具合が変わると、また印象も違います。モネがルーアンの大聖堂で何枚も絵を描いたように、こういった大聖堂は特に雰囲気ががらっと変わるような気がします。 ソールズベリ大聖堂3 |
全容を入れようとすると、庭の端っこまで来なくてはなりません。それほど尖塔が高いのです。庭のグリーンもまた素晴らしかったです。なお、これはさすがに撮影禁止ですが、この教会のチャプター・ハウス内には4つしか現存しないマグナ・カルタの原本の一つがあり、ガラス一枚越しに見せてくれます。 ソールズベリ大聖堂4 |
チャプター・ハウスの脇にはイングランドの教会の中でも最大の中庭とそれを取り巻く回廊があります。回廊は13世紀半ばの建造。中央にあるレバノン杉は、1837年、ヴィクトリア女王の即位を記念して植樹されたものだそうです。 中庭、回廊とレバノン杉 |
大聖堂をあとに、駅に向かう途中の旧市街です。きれいな門がありました。建物の窓からはたくさんの花が咲き誇り、街全体が美術館のようにきれいでした。 ソールズベリ旧市街 |