カンタベリーとドーヴァー
今度はロンドンから南東を目指すことにしました。南東へはVictoria 駅からCONNEX の列車が出ています。まず目指すはCanterbury(カンタベリー)の町。これは日本人でも名前ぐらいは大概聞いたことのある町です。でも、この時間直通はなく、駅員さんに教えてもらってイングランドのほぼ最東端 Ramsgate 行き11:05発に乗りました。 CONNEX のRamsgate 行き列車 |
切符はチープ・デイ・リターン切符。ロンドンからカンタベリー往復で£16.50(3300円ほど)でした。ほぼ通常の片道運賃で往復できます。でも平日の朝早くは使えません。土日は終日オーケーのようです。途中、ロチェスターの手前で渡る川の河口付近で、潜水艦が浮かんでいました。ちょっと小さいですが・・・・。ちょっと日本ではあまり見ない光景ですね。 河口に浮かぶ潜水艦 |
途中、Feverstem で乗り換えてカンタベリー東駅に着きました。ロンドン Victoria 駅を出てほぼ2時間。駅を出るとすぐ、目に飛び込んでくるカンタベリーの城壁です。町にはまだ半分ぐらい城壁が残っています。カンタベリーは古くからの都で、王様は6世紀、ケント(イングランド南東部)一帯を支配していたそうです。 城壁 |
大聖堂近くのカンタベリーの旧市街です。Burgate通り。斜めに渡された材木がなんとなくドイツの家屋に似ています。チューダー様式というそうです。もととなったチューダー朝は15世紀〜17世紀はじめにかけての朝廷でヘンリー8世やエリザベス1世が有名。 旧市街 |
カンタベリーといえば、チョーサーのカンタベリー物語と、「天国への門」として知られる大聖堂。まずはその門です。 大聖堂への門1 |
中央の青くさびたキリスト像があまりに印象的です。そのキリスト像のアップです。周りには天使達がいます。 大聖堂への門2 |
門で£4の入場料を払いながら大聖堂を覗くとこんな感じです。グリーンのネットは保存工事のため。まあ、古い建物を見に行くとどこへ行っても、よく工事はやっています。 大聖堂への門3 |
いよいよ、大聖堂です。6世紀の末、ローマから聖アウグスティヌスがやってきて、ケント王をキリスト教に改宗させ、ここに大聖堂が建てられたそうです。その後ずっと英国のキリスト教の総本山としての地位を保ってきているといいます。気の遠くなるような話です。現在のゴシック調の建物は中世に再建されたもの。 カンタベリー大聖堂1 |
正面からです。この大聖堂の建物の内部は基本的に撮影禁止です(別料金で許可制)。中には、大司教・聖トーマスの殺された場所(大きな赤い剣が目印)があり、ほかにも名所として、ブラック・プリンスことエドワード王子の棺などがあり、どっちみちあまり撮影したいところではありませんでした。ステンドグラスはきれいでしたが。 カンタベリー大聖堂2 |
大聖堂の中庭と、それを取り囲む回廊です。これはなかなかきれいな風景。思わず見とれてしまいました。 中庭と回廊 |
さて、大聖堂を後に町を歩くと、何ともきれいな流れがあり、しかも人々が舟遊びを楽しんでいました。Stour(スタウア)川という名の流れでした。 スタウア川 |
旧市街の西の端にある門です。このあたりは城壁は残っていませんが、門だけが中世を偲ばせてくれます。 ウェスト・ゲート |
秋のイングランドですから、これも名物でしょう。突然暗くなってきたと思えば、半時間ぐらい降ってまた晴れ間が出ます。ちょうど昼食を買って食べ歩いていたところなので、雨宿りしながら食べました。 通り雨 |
カンタベリーの町を見終わり、駅に着くとまだ4時過ぎ。帰るにはちょっともったいないので、さらにチープ・デイ・リターン£4.80を買い足してDover(ドーヴァー)に向かいました。そう、あの海峡で有名な町。そしてこれがドーヴァー・プライオリ駅。なお、ここを走ってるのは電車ですが架線ではなく、レールの横の第3軌道から電気をとる方式です。 ドーヴァーの駅 |
駅を出て対岸の丘の上を見ると、ドーヴァー城が威風堂々と建っています。さすがに昔からフランス軍に対してにらみを利かせていただけのことはあります。小さな町ですが、海沿いなのでハトの代わりにカモメがやたらとたくさんいました。 ドーヴァー城遠景 |
17:37と、時間が結構遅かったせいか、お城のゲートで、いくら?と聞くと、遅いからと、無料で入れていただきました。通常は£10くらいの入場料です。Troyさん、ありがとう。さらに登っていくと、途中右手に海が開けました。ドーヴァー海峡です。英国に来てから始めてみる海です。 ドーヴァー海峡 |
日本風にいうと天守閣?お城の中でも、一番中心の大きな建物です。ユニオンジャックがはためいています。 ドーヴァー城1 |
ドーヴァー城「天守閣」の内部です。11世紀頃の建物だそうで、ウィンザー城などイングランドのほかのお城のような豪華さは影を潜め、いかにも要塞そのもの。薄暗い部屋で光と影、そして物音のパフォーマンスは一瞬どきりとさせられました。 ドーヴァー城2 |
さきほどのユニオンジャックの所です。ドーヴァー海峡を行き交う船と、肉眼ではかすかに対岸・フランスの陸影が見えました。ものすごい風でした。 ドーヴァー城3 |
イングランド南東部は岩が白いところが多く、ここドーヴァーでも海食崖が真っ白で、独特な雰囲気です。ホワイト・クリフと呼ばれています。フェリーから見るともっときれいだそうです。歩きでは、これが限界。 ドーヴァーのホワイト・クリフ |