三井寺[園城寺](みいでら(おんじょうじ)・大津市)


























1-4,6:Jun. 2010
5:Sep. 2000

お寺のデータ

大津市園城寺町

天智・天武・持統の三帝の御産湯に用いられた霊泉があるので、通称「三井寺」と呼ばれているが、正式には園城寺(おんじょうじ)。天台寺門宗の総本山。たびたび兵火にあい、焼失もあったが、現在でも国宝に指定されている金堂(写真2)をはじめ、重要文化財の三重塔(写真3)、仁王門(写真1)など、貴重な建造物、さらには国宝絹本著色不動明王像(黄不動尊)などの文化財も多数残っている。鐘楼には、近江八景、「三井の晩鐘」として名高い鐘(写真4)があり、また、南端にある観音堂(写真5)は西国三十三カ所霊場の第14番札所として知られている。弁慶の引摺鐘(写真6)は奈良時代前期の鋳造で、弁慶が引き摺った跡が残っている。さらに、秋の紅葉も見事なもの。金堂は、慶長四年(1599年)、秀吉夫人の北政所により建てられた、一重入母屋造の檜皮葺大建築物。三重塔は、もともと大和の国の比曽寺にあった東塔を慶長六年(1601年)に移築されたもので、南北朝時代に建てられたものらしい。仁王門も、家康によって湖南市(旧石部町)の常楽寺より移築されたもので、宝徳四年(1452年)の建立である。

国道161号線浜大津を少し北上すると左折の案内がある。京阪石坂線三井寺駅より徒歩10分ほど。有料駐車場あり。

〈国宝〉金堂、勧学院客殿、絹本著色不動明王像(黄不動尊)、木造智証大師坐像、ほか多数
〈重文〉仁王門、鐘楼、三重塔、弁慶の引摺鐘、木造千手観音立像、ほか多数


公式パンフレット表紙(2000.10)