ロンドン塔
ロンドン塔は、11世紀にウィリアム征服王が作った砦がもとになり、その後増築・改築を繰り返して現在の姿になったそうです。中央にはホワイトタワーと呼ばれるお城のような建物もあり、また王室の王冠や宝玉を保管しているのもここで、城塞、宮殿、武器保管庫、そして牢獄と処刑場といった、多彩な顔を持っていました。現在は博物館です。入場料は£13.5
で、入り口で荷物のチェックがあります。 入り口のミドルタワー(右)とバイウォードタワー(Byward Tower) |
上の写真の2つのタワーの間に小さな橋が架かっていますが、ここはもちろん本来テムズ川から水をひいた堀でした。右は反逆者の門(Traitor's
Gate)と呼ばれるテムズ川からの入り口。舟で運ばれてきた囚人が一度くぐると二度と外に出ることはできなかったと言われています。 反逆者の門 |
ビフィーターは、ロンドン塔の衛兵で正式にはヨーマン・ウィーダー(Yeoman Warder)といいます。独特の口調で見学ツアーを率いるビフィーターもいます。胸の「EUR」は、女王、エリザベス2世を表しています。現在は退役軍人が務めているそうです。なお、ビフィーターはBeef-eater、つまり牛を食べる人の意味で、むかし俸給の一部が牛肉で支給されていたことに由来するそうです。 ビフィーター |
ジュエルハウスの中には、王室の王冠や王笏、金銀宝石類などがどっさりと展示されています。もちろん、全部本物です。それらには世界最大のダイヤ「アフリカの星」(530カラット)、東インド会社がヴィクトリア女王に贈った「コヒ・ヌール」などがはめ込まれています。さすがに内部は厳重に警備されていて、写真撮影も禁止です。 ジュエルハウス |
ウィリアム1世が建てたロンドン塔の中央にある建物です。四方隅には4本の塔が建っています。このためかタワーと呼ばれていますが、見た感じは、城あるいは宮殿です。現在内部には、中世の戦闘用甲冑や、王家の武具などが展示されています。 ホワイトタワー |
これはヘンリー8世の甲冑です。たしかにこれを着たら敵の槍や剣からは安全でしょうが、重さが大変だと思います。なお、この脇には徳川将軍から贈られたという日本の鎧甲も展示してありました。 ヘンリー8世 ヘンリー8世の甲冑 |
木でできた馬です。歴代王の馬で、歴代王の人形とともに、並べて展示してあったそうです。現在は馬たちだけが並んでいます。これもホワイトタワーの中です。 木馬の列 |
ロンドン塔内では唯一の木造の建物です。ロンドンでも中世には木造家屋がたくさんあったそうですが、1666年のロンドン大火以降、石造りの家屋ばかりになったそうです。塔の中は大火の被害はなく、この建物も残っているわけです。 クイーンズハウス |
「血の塔・ブラディータワー」(Bloody Tower)という恐ろしい名をもつこの塔(左)では、1483年、13歳で即位したエドワード5世と弟が幽閉され、処刑されたそうです。また結局は処刑された冒険家・文人・軍人のウォルター・ローリー卿が陰謀罪で幽閉されていたのもここで、現在はその当時の様子が内部に再現されています。右の丸い塔はウェイクフィールドタワー(Wakefield
Tower)で、中には恐ろしい拷問具が展示されています。 ブラディータワーとウェイクフィールドタワー |
ビーチャムタワー(Beauchamp Tower)の中には、幽閉されていた人々が、処刑を前に掘ったサインや落書き、碑文がたくさん残されています。なぐり書きから、芸術的なものまで、いろいろありました。 ビーチャムタワー |
ロンドン塔は、従来宮殿であったわけですから、当然王座などもあったはずです。これは13世紀後半のエドワード1世治世時の宮廷内部の再現です。歴史認証などかなりしっかりとしているようです。 中世宮殿の再現 |
ロンドン塔内から見たテムズ川とタワーブリッジです。タワー・ブリッジの写真はこちらにたくさんあります。また、ロンドン塔についてはこちらが公式HPです。 ロンドン塔からのタワー・ブリッジ |