タワー・ブリッジとテムズ川〜エンバンクメント以東、タワー・ブリッジまで


エンバンクメントより西は、「ビッグベン周辺のテムズ」の方に紹介しましたので、ここでは、それ以東タワー・ブリッジまでのテムズ川と川岸の様子を紹介します。この区間の中央には、この歩行者専用橋・ミレニアム・ブリッジがあります。名前の通り2000年にできましたが、揺れが大きすぎて、その後の「エンジニアリング・ワーク」のために一旦通行止めになり、2002年に再開通したそうです。この橋を、南から渡るとこのようにセント・ポールズ大聖堂のドームが正面に見えてなかなかの壮観です。




ミレニアム・ブリッジとセント・ポールズ大聖堂




セント・ポールズ大聖堂は、ロンドン・シティーの西の端(ウェスト・エンド)に位置する教会です。7世紀には既にここにあったそうです。現在の建物は、クリストファー・レンの設計で1708年に完成。堂々たるドームが印象的です。高さは111m。


セント・ポールズ大聖堂




ミレニアム・ブリッジの途中から南を見ると、一本の高い煙突を持つ巨大な建物があります。テート・モダンです。ご想像の通り、もともとは火力発電所だった建物を改造して、2000年にオープンしています。もともとテート・ギャラリーにあった現代作品をこちらに集めたものです。旧館の方は、テート・ブリテンと改名して、現代作品以外の絵画を中心に展示しています。前にある黒とピンクの巨大な人形も、もちろん作品です。


テート・モダン




ミレニアム・ブリッジから東の風景です。手前の緑の橋は、サザーク・ブリッジ。そのすぐ向こうには鉄道橋と童謡で有名なロンドン・ブリッジがありますが、見えません。そのさらに向こうにずいぶん遠いですが、タワー・ブリッジが夕陽に輝いています。タワー・ブリッジの少し手前に見えている船のマストは、軍艦・ベルファスト号です。


ミレニアム・ブリッジからのタワー・ブリッジ





ミレニアム・ブリッジから夕陽が落ちていく、西の風景です。見えている橋は鉄道橋とブラックフラーヤーズ・ブリッジ。そして、テムズを行き交う水上バスの数々・・・・




ミレニアム・ブリッジから西の眺め




しばらくは雲に隠れていましたが、さらに陽が落ちていくと、最後に雲の切れ間から再び現れ、きれいな夕焼けを見せてくれました。



テムズの落日





さて、西に戻り、エンバンクメント周辺です。このオベリスクは「クレオパトラの針」と呼ばれるもので、地下鉄のエンバンクメント駅を出てテムズ川にかかる歩道橋・ゴールデン・ジュビリー・ブリッジーズ(鉄道橋の両側にある)の東側の橋の上からの撮影です。高さ21mで、両側にスフィンクスを従えています。紀元前1450年頃のもので、ここに運ばれてきたのは、19世紀のことです。


クレオパトラの針





白い橋が歩道橋・ゴールデン・ジュビリー・ブリッジーズ(旧名:ハンガーフォード橋)の北側の橋です。橋の右たもとで輝く大きな建物は、チャーリング・クロス駅。その右下には、エンバンクメントのピア(水上バス乗り場)。ロイヤル・フェスティヴァル・ホールの5階より撮影。



ゴールデン・ジュビリー・ブリッジーズ周辺





ウォータールー・ブリッジの北側たもとにあるサマセット・ハウスです。16世紀にサマセット公爵が私邸として建てたそうです。現在、印象派絵画のコレクションで知られるコートールド・ギャラリーや、装飾美術品のギルバート・コレクシャンなどが入っています。

サマセット・ハウス





さらに東に下ると、南岸に卵を半分に切ったような建物があります。ロンドンの新市庁舎です。行政区としてのロンドン市は"Greater London"と呼ばれて、ロンドン・シティと区別されています。この市庁舎はもちろん、Greater London の役所です。現在ロンドン・アイの横にあるのが、先代です。



ロンドン・シティ・ホール





今度は、東端の、タワーブリッジ周辺です。これは、ロンドン・ブリッジの上からのタワー・ブリッジです。手前が軍艦・ベルファスト号。この船は、ノルマンディ上陸作戦でも活躍し、現在は博物館として内部が見学できます。左遠方に見えている高層ビル群は、新都心・カナリー・ワーフ。




ベルファスト号とタワー・ブリッジ





北東側からのタワー・ブリッジです。タワー・ブリッジの完成は1894年。巨大な跳ね橋です。




北東からのタワー・ブリッジ





橋の南東側に広がる、バトラーズ・ワーフからのタワー・ブリッジ。右端にかすかにロンドン塔の建物が見えています。タワー・ブリッジとともにこのあたりのシンボルです。ロンドン塔はこちらへ



南東からのタワー・ブリッジ





近くから見上げたタワー・ブリッジです。両タワーのリンクの上に英国の旗・ユニオン・ジャックと、白地に赤十字のイングランドの旗がはためいています。


近くから見上げるタワー・ブリッジ





ついに開いたタワー・ブリッジです。かつては一日何十回と開いたそうですが、いまはせいぜい二日に一、二度。めったにお目にかかれません。この日は偶然、帆船が通過したので開いてくれました。帆船は何度も強烈な祝砲を撃ち、そのたびに飛び上がってしまいました。橋の間から見えている、半球形の建物は、ロンドンのシティ・ホールです。


開いたタワー・ブリッジ





日が暮れると、タワー・ブリッジにも照明が施されます。明かりが波に反射して、なかなかきれいです。ロンドン塔の川岸から。


ライトアップされたタワー・ブリッジ