比叡山  Mt. Hiei (おごと温泉駅〜元三大師道〜横川〜玉体杉〜西塔〜東塔〜大比叡〜坂本)

 こんなに有名な山なのに、なぜかこれまで写真山行記を作っていませんでした。以前も数回登りましたが、そのときには、途中でフィルムが無くなったり、天気が悪かったりで、偶然なのですが・・・。そこで、お天気のいい日に久々に比叡山に登ってみることにしました。といっても、坂本あたりからただ登って下るのでは芸がないので、やはりおごと温泉駅から歩き、元三大師道を登り、横川からせりあい地蔵、玉体杉を見て西塔、東塔と進んで大比叡の山頂に立ち、坂本に下る・・・というルートで歩いてみました。秋の晴天に恵まれ、気持ちのいいウォークになりました。写真タイトル横の番号は、最後のルートマップに対応しています。


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山行写真
撮影日:2012/10/13 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax K-7、レンズ: SMC Pentax DA18-250mm F3.5



雄琴ICで湖西道路をくぐる @
JR湖西線のおごと温泉駅から歩き始め、湖西道路をくぐってさらに県道315号線を西に進みます。いいお天気です。



めざす比叡山 A
仰木の里あたりからの比叡山の姿です。手前の高圧線がある尾根は、三石岳と八王子山の間です。



県道分岐 B
ここで県道から左に曲がります。右脇に古い道標があります。右・仰木村役場、同小学校と書かれています。



細い道 B-C間
その先で細くて急な上り坂となります。



三上山 C
振り返ると、琵琶湖南湖の向こうに三上山が端整な形で立っていました。右には鉄塔の多い十二坊、左後方は鈴鹿山脈の仙ヶ岳です。



きつね C-D間
明るいうちというのに、珍しく狐に出会いました。凛々しい顔をしています。



ヒガンバナ咲く道 C-D間
お彼岸からはずいぶん経っていますが、道端にはヒガンバナがきれいに咲いていました。



元三大師道・入口 D
この道標からいよいよ元三大師道です。



墓地の中を進む D-E間
やがて墓地の中を登っていきます。



林の中へ D-E間
舗装道が終わり、林道風になりました。



ドライブウェイに出る E
奥比叡ドライブウェイの上を越えたり下をくぐったりで進んでいくと、やがて舗道に出ます。しばらくは車に注意して歩きます。



山道への入口 F
左のガードレールの切れ目が入口です。



山道を登る F-G間
やっと山道らしくなりました。最初は杉植林もありますが、途中からきれいな二次林を登ります。



奥琵琶湖ドライブウェイのびわ湖展望台 G
やがて、展望台の入口脇に登りつきます。せっかくですから、眺めていきます。



比良山系 G
正面には比良山系がどっしりと鎮座しています。蓬莱山とその周辺です。



琵琶湖大橋 G
もちろん、南湖と北湖を分ける琵琶湖大橋も近くに見えます。



三上山 G
再び三上山です。相変わらずバックには鈴鹿の名峰・仙ヶ岳の姿です。



笹ヶ岳 G
南東遠く、湖南アルプスの上に、いい形の山がありました。信楽高原の最高峰・笹ヶ岳です。



再びドライブウェイからの分岐 H
展望台の先、また少しドライブウェイを歩きますが、すぐに左手にこの入口があります。



定光院 H-I間
入口から入ると林道風の道で、その先にはこの寺院があります。さらに進むと・・・



階段状の歩道 H-I間
定光院の先で林道は終わり、階段状の歩道となります。主に尾根上を登っていきます。



元三大師堂 I
登りきると、台地に出ます。いよいよ延暦寺の横川地区境内です。やがて元三大師堂です。



横川中堂 I-J間
横川地区の本道、横川中堂です。



東海自然歩道に入る J
横川中堂から西南西に駐車場方面に進み、駐車場を過ぎるところで、東海自然歩道の入口があります。



水井山 J-K間
東海自然歩道は、さすがによく整備された道で、どんどんと進んで行きます。右手に水井山が見えます。



植林に入る J-K間
ほんとうに気持ちのいい道です。



ドライブウェイをくぐる J-K間
やがてこのようなトンネルでドライブウェイをくぐれば・・・。



せりあい地蔵尊 K
お地蔵様が祀られているせりあい地蔵の分岐です。右に行けば横高山、水井山を経て仰木峠。今日は左へ。



稜線のルート K-L間
ここからはいわゆる峰道、比叡山の主稜線上の道です。あいかわらず東海自然歩道なので、山中のハイウェイが続きます。



玉体杉 L
やがて、玉体杉の足元に着きます。歴史を感じる一本杉です。



京都市街 L
御所も見えます。ここはかつて、回峰行者が御所に向かって玉体加持を行った場所です。



愛宕山 L
信仰の山から信仰の山を望みます。



比叡山 L
玉体杉からは比叡山もこのように望むことができます。



峰道を進む L-M間
この先の峰道です。



三石岳 L-M間
左手に、三石岳の山頂部が見えてきました。すっぽりと植林に覆われています。



西塔が近づく M
左手に「峰道レストラン」が見えてきたあたりです。お地蔵さんの脇を登ります。



再びドライブウェイをくぐる M-N間
二度目のトンネルです。



ヨシノアザミ M-N間
トンネルの先でアザミ、ミカエリソウが咲いていました。このアザミはヨシノアザミでしょうか?



西塔・釈迦堂 N
西塔の本堂、釈迦堂です。重要文化財に指定されています。秀吉が三井寺の金堂を山上に移築したもので、鎌倉時代の山内最古の建物です。



弁慶のにない堂 N
俗に「弁慶のにない堂」と呼ばれている、常行堂(左)と法華堂(右)です。同じ形の二堂が渡り廊下でつながれています。これも重文です。



ミカエリソウ N-O間
秋の花、ミカエリソウです。



東塔・阿弥陀堂 O
東塔に入ってきました。阿弥陀堂です。比叡山(大比叡)山頂へは、この建物とその左にある塔の間を入っていき、渡り廊下をくぐります。



大比叡への入口 O
渡り廊下をくぐると、それに沿って左へ、この階段を登ります。



大比叡への道 P
その先の道です。この長い階段を登ったら、山道となり、左前方へと進みます。



稜線近くで振り返る P-Q間
まもなく稜線というところ。振り返って今来た道を。



水井山 P-Q間
稜線の手前で、左に水井山の姿が見えました。



比叡山(大比叡)一等三角点 Q
その後稜線で右に曲り、テレビ会社のアンテナが並ぶ稜線を進むと、小高い盛り上がりの上に、
一等三角点があります。点名は「比叡山」、標高は848.08mです。石票はかなり新しいです。




根本中堂 R
山頂から来た道を下り、最後に国宝・根本中堂へ。



ケーブル・延暦寺駅 S
下りには、初めてケーブルに乗ってみようかと思います。駅舎も古くて文化財となっています。



大津 S
駅舎近くから見下ろす大津の町。見えている橋は近江大橋です。



延暦寺駅のホームにて S
ボディが赤い、2号車です。



対向
下から上がってきたのは、ボディーが黒い1号車。18分で坂本に下ります。日本一長いケーブルです。



山行記録:日時−2012年10月13日、天候−晴れ。9:40 JR湖西線のおごと温泉駅を出発、10:06 県道分岐B、10:23 元三大師道入口E、11:05〜12 びわ湖展望台G、11:16 分岐H、11:32 元三大師堂I、11:44東海自然歩道入口J、12:08 せりあい地蔵K、12:15玉体杉L着、昼食。昼食後、12:30 出発、12:59 釈迦堂N、13:28 阿弥陀堂O、13:50 山頂三角点Q着、引き返し、14:20 阿弥陀堂O、14:28 根本中堂R、14:41 ケーブル延暦寺駅S。この後、無動寺までまで散歩し、15:25 ケーブル駅Sに戻り、ケーブルで下山。15:43 ケーブル坂本駅着、15:55 JR比叡山坂本駅着。

 雄琴から仰木を通って登っていく道は、これまでも大尾山水井山三石岳に登る際に歩いた、おなじみのコースになってしまいました。そこで今回初めて、Bで県道を離れ、仰木の旧市街を登っていくルートをとってみました。見晴らしも良く、狐にも会えたので、なかなか満足です。元三大師道も2回目。でも今回は、じっくり写真を撮りながら登りました。びわ湖展望台からの展望も今回が素晴らしく、比良山系はもちろん、うっすらと伊吹山まで望めました。横川Jから、せりあい地蔵Kまでが今回初めて歩くコースでしたが、東海自然歩道で、よく整備されており、途中水井山も望めてラッキーでした。ここからは峰道。玉体杉Lで昼食。以前、水井山の後にせっかく来たのにフィルム(当時はフィルムカメラでした)が途中で終わってしまってまともな写真が取れなかった玉体杉や西塔Nあたりも、じっくりと撮りました。なお、東海自然歩道のハイカーは延暦寺の境内を素通りはできますが、建物の中に入るなら拝観券が必要です。横川・西塔・東塔の各地域の諸堂が参拝できる「諸堂巡拝券」が550円で購入できます。ぜひ購入して拝観していきましょう。このあと、東塔の阿弥陀堂Oと赤い塔の間を入り、左に進んで山頂を目指しました。山頂へは道標などはほとんどないので、要注意です。山頂三角点Qからは眺望はまったくありません。新しい一等三角点票石があるだけです。下りには初めてケーブルに乗ってみました。車両も新しく、快適な18分でした。


ルートマップ


この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(京都東北部)をベースに作成いたしました。

図中の番号は上の写真と対応しています。