焼杉山 Mt. Yakesugi 小出石〜古知谷〜焼杉山〜シャクナゲ尾根〜小出石

撮影日:2013/5/4 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax K-7、レンズ: SMC Pentax DA18-250mm F3.5


 焼杉山は、京都北山の中ではかなり南東寄りの、大原の里に近い山です。大原といえば、金毘羅山が有名ですが、金毘羅山からもその北にある翠黛山を経て、さらに尾根を辿って焼杉山に登れます。今回はGWのシャクナゲの季節なので、そのルートではなく、東麓の古知谷から登り、西に下って翠黛山との鞍部から寂光院道を辿り、シャクナゲ尾根で小出石に下るルートとしました。この場合、車をどこに置いて歩き出そうか思案しましたが、最後に長く車道を歩くのはいやですから、小出石にとめて、最初に古知谷までを歩くことにしました。この山ではヒカゲツツジにも出会えるとの情報があり、これも楽しみに登ってみました。写真タイトル横の番号は、最後のルートマップに対応しています。

ルートマップ




国道477沿いの空き地に車をとめる @
小出石から少し西に入ったあたり@に車をとめておきました。ここなら、シャクナゲ尾根から下ってきたらすぐです。



小出石にて A
国道を東に歩くと、Aで旧国道に出会います。ここを右へ。



焼杉の尾根 A-B間
まもなく旧国道は新国道に合流し、国道367号線を歩きます。右手に焼杉山の尾根が見えてきました。鉄塔が三本乗る尾根です。あの尾根を登ります。



満開の桜を見ながら A-B間
この辺りは大原の里の北のはずれですが、寺院も多く、きれいな庭を見ながらの散歩です。
GWの最後というのに八重桜が満開です。やはり平地よりはずいぶん遅いようです。



再び旧国道へ B
Bで右、再び旧国道へ。昔、「敦賀街道」と呼ばれていた道です。鯖街道の一つでもあります。



古知谷阿弥陀児の山門 C
山門をくぐります。まっすぐ谷沿いに行けば古知谷阿弥陀寺。紅葉でも有名なお寺です。



尾根を登る D
持ってきた少し古い2万5000分の1地形図では、山門をくぐって少し先Dで右の尾根にルートがありました。踏み跡が少しあったので、
この尾根に取付きました。やがて踏み跡は消えましたが・・・現在のルートはもう少し先で標識を見て山に取付く巡視路ルート(MAPの緑のルート)です。



第1鉄塔下へ E
とにかく、踏み跡は消えても、尾根ははっきりしており、そう問題なくまっすぐ登っていくと10分ほどで
鉄塔の足もとに出ました。ここで現在のルートと合流。さきほど下から見上げた一番下の鉄塔です。



焼杉山 E
鉄塔の足もとから、焼杉山の山頂部が見えました。本当の山頂はもう少し奥かもしれませんが・・・。険しい岩の壁も見えています。



尾根道となる E-F間
鉄塔の上からはきれいな尾根道となります。さすがは京都北山、よく踏まれています。鉄塔の巡視路も兼ねています。



水井山 E-F間
左後方から水井山794mが見えてきました。水井山の右後方には横高山も。この尾根は眺めが最高です。



第2鉄塔 E-F間
次の鉄塔が近づいてきました。



比良山系 F
第2鉄塔まで来ると、さらに比良山系が。権現山996mからホッケ山にかけて。右に霊仙山751mの端正な姿も。



宮メズラと魚ノ子山 F
霊仙山の右には比叡山系の北端、宮メズラ(写真ほぼ中央)と魚ノ子山552m(その右)です。



比叡山 F-G間
ここまで登ってくると、比叡山は、建物が見える四明ヶ岳838m(中央)に加えて山頂・大比叡848m(左端)も見えてきました。



第3鉄塔 F-G間
いよいよ第3の鉄塔が近づいてきました。



シキミの花 F-G間
この辺りはシキミは満開でした。



琵琶湖 F-G間
ちょっと霞んではいますが、魚ノ子山の右の稜線上から琵琶湖が見えてきました。
琵琶湖の向こうには奥島山(左)や八幡山、繖山、さらに遠くは鈴鹿の御池岳1247mです。



大尾山 F-G間
比叡山系の大尾山681mです。最近の地形図では、「梶山」の名前が復活したようです。新緑がきれいです。手前にはゴルフ場が広がっています。



小野山 F-G間
大尾山の右には小野山670m。滋賀側から見るとあまり目立たないのですが、京都側からはなかなか素晴らしい山ですね。
小野山の右の鞍部が仰木峠で、その向こうに三石岳676mが山頂部を見せています。



第3鉄塔 G
高圧線はこの先、シャクナゲ尾根に移るので、ここで、巡視路は終わります。



その先の尾根道 G-H間
巡視路ではなくなりましたが、やはりいい尾根道が続きます。



ヒカゲツツジ H
ついに、ヒカゲツツジを見つけました。鈴鹿ではまず見ることのない、ちょっとレアなツツジです。花はクリーム色。葉はシャクナゲに似ています。



急登の尾根道 I
所々でこのような急登があります。これを登りきるとまもなく山頂です。



平坦となる I-J間
急登が終わると、平坦になりました。山頂部に出たようです。まもなく、大原小学校方面に下る道が左に分かれました。



焼杉山・山頂 J
角の欠けた三等三角点のある山頂です。点名は「岩谷」、標高は717.55mです。



大原の里を見下ろす J
山頂からは大原の里を見下ろす頃ができます。この日はお祭りをやっていたようで、笛や太鼓の音が風に乗って時折聞こえてきました。



山頂からの下り道 J-K間
そのまま西に下ります。ルートは尾根上を下っていきます。



溝道をくだる J-K間
やがて溝道になってきました。



山上の交差点 K
溝道を下りきると、鞍部に着きますが、ここは山の中では珍しい山道の交差点です。まっすぐ尾根上を行くと翠黛山、
金毘羅山方面。左右に通っているのは大原寂光院から天ヶ岳、百井方面に行く寂光院道です。ここを百井方面に右折。



寂光院道(1) L
寂光院道に入りました。尾根の左側を進む巻道です。登り下りが少なく、なかなか歩きやすい道です。



翠黛山 L
振り返ると、三角形の翠黛山577mです。その右に少し頭が出ているのは金毘羅山573mでしょうか。



寂光院道(2,3) L-M間
ほんとうに歩きやすくつけられた道です。



シャクナゲ尾根の分岐 M
ここで、シャクナゲ尾根に乗り、小出石方面に下ります。



分岐後の道 M-N間
いままで、左が谷の山腹道をずっと歩いてきましたが、ほんのしばらくは右が谷の道を進みます。そのあとすぐ尾根上に出ます。



鉄塔下 N
久々に鉄塔下に出ました。行きに見た3つの鉄塔の先にある鉄塔です。ここからの景色もなかなかのものです。



焼杉山 N
まずはなんといってもさっき登った焼杉山718mが正面に大きく立ちます。ほぼ北からの山容はなかなかどっしりとして、いい感じです。



天ヶ岳 N
振り返る方向に、天ヶ岳788mがあります。山頂まで見えているかどうかはわかりませんが、高さを感じます。



ナッチョ N
北東にはナッチョ(天ヶ森)813mが聳えています。



シャクナゲ N-O間
鉄塔からOあたりまでが、シャクナゲ(ホンシャクナゲ)のオン・パレードでした。時期的にもほぼベストでした。



植林となる O-P間
やがて植林が現れたり、また二次林に戻ったりを繰り返します。



ナッチョを見上げる O-P間
だいぶ先で、尾根が開け、ナッチョの姿が再び見えました。だいぶ見上げる角度に変わっています。



尾根の末端 P
ずいぶん下って、尾根の末端が近づいてきました。



「天ヶ岳登山口」 Q
下りきって振り返ると、天ヶ岳の登山口の表示がありました。



国道に出るR
国道に出るのはすぐでした。駐車地@までもわずかな道のり。



山行記録:日時−2013年5月4日、天候−晴れ。9:56 小出石の奥P@に駐車後出発、10:21 古知谷阿弥陀寺山門C、少し先のDから10:25 尾根に取付く、10:35 第1鉄塔E、10:51 第2鉄塔F、11:13 第3鉄塔G、11:17 D、11:54 焼杉山・山頂J着。ここで昼食。12:12 山頂発、12:31 寂光院道出合K、13:02 シャクナゲ尾根分岐M、13:13〜22 鉄塔Nにて休憩、14:15 天ヶ岳登山口Q、14:22 P@着。

行程時間4時間半、歩行時間ほぼ4時間の周回ルートです。歩行距離は約11kmです。最初は長い道路歩きです。小出石のはずれから古知谷阿弥陀時の山門まで約25分かかりました。山門くぐってすぐ尾根に取り付きましたが、上にも書いたように、もう少し西に進んで、巡視路を登ったほうがよいと思います。第1鉄塔から先は素晴らしい尾根道です。ヒカゲツツジにも会えました。山頂を過ぎKまでは尾根道。そこからは山腹を縫う巻き道の寂光院道。この違いも面白いです。Mから再び尾根に入ります。シャクナゲ尾根です。シャクナゲはちょうど満開でいい状態でした。ヒカゲツツジにも会えたし、なかなか満足でした。その割りに、この日山中でお会いしたのは4〜5組と、思った以上にまばらでした。

MAP


この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(大原)をベースに作成いたしました。