日本コバ Mt. Nihon-Koba
概要
鈴鹿山脈に源を発する愛知川が、鈴鹿山脈から平野に抜け去る直前にある永源寺ダム。そのダムと湖東平野を隔てる山々の中の最高峰が日本コバ934mです。鈴鹿の主稜線からは西へ遠く離れているため、登山者は多くなく、静かな山旅が楽しめます。山塊としての日本コバは非常に大きく、南は愛知川・永源寺ダム湖、東は御池川、北は犬上川南流の最上流部、西は鈴鹿前衛峰の白鹿背山〜明神山〜高野山に取り囲まれた大きな区域に根を張っています。永源寺ダム湖から見上げるとその異様なほど山頂部の平たい形が印象的です。この「平たさ」は、ほかのいろんな山からも確認できます。鈴鹿山脈の北は霊仙山から、南は那須ヶ原山まで、ほぼすべての山域から見ることができます。そして、どこから見てもその姿は特徴的に平たいのです。その平たさは、単に見えるだけというものではなく、ほんとうに平らな山頂部を持っています。それは、MAPでピンク色を付けた部分に、山頂を含む尾根の東側に湿地を持つ標高はほぼ850m以上の大きな山頂台地があるのです。こういうと、鈴鹿の中では御池岳や藤原岳と共通点のように思われますが、御池岳や藤原岳が石灰地形で、カルスト台地としての山頂台地を持っているのに対し、日本コバでは石灰とは関係なく、花崗岩帯にある山頂台地ということになります。
日本コバという不思議な山名は、「二本木場」あるいは「二本憩場」から来ているという説があります。いずれにせよ木地師達の山であったことは間違いなさそうです。山の北側には木地師の祖として尊敬されている惟喬(これたか)親王の御陵があります。
ルートについて
代表的なルートは、東から藤川谷を遡行する藤川谷ルート、そして政所川西の集落から尾根に上がり、衣掛山を経て山頂台地の北端に達する政所道でしょう。このほかにも北の惟喬親王御陵から登り始め、大山谷林道を経て衣掛山に達するルート、永源寺ダム方向から永源寺尾根を登るルート、笠松尾根を登るルートなどがあります。
山行写真記
藤川谷ルート(往復)2001.9.23へ(秋)
藤川谷ルート〜山頂〜政所道、2009.7.5へ(夏)(YAMAP)
大山谷林道〜山頂周遊〜大山谷林道、2011.5.21へ(初夏)(YAMAP)
周囲からの日本コバへ
山頂からの眺望へ
盤石の丘からの眺望へ
日本コバMAP
この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(日野東部、百済寺)をベースに作成いたしました。
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山頂からの眺望
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