宇賀渓から砂山へ  Mt.Suna from Ugakei

宇賀渓は、鈴鹿山脈を源に三重県側に下る渓流の一つで、多くの滝を持ち、渓谷美に恵まれた谷です。竜ヶ岳への登山基地でもあります。砂山は、竜ヶ岳の前衛峰的な山で、石榑峠近くから東へ延びる尾根が盛り上がったような山です。しかし、宇賀渓の駐車場からも近く、遊歩道もよく整備されていて、眺めも良く、一度は登ってみたい山でした。4月の中旬、アカヤシオもちょっとだけ期待して、宇賀渓から砂山へと登ってみました。写真タイトル横の番号は、最後のルートマップに対応しています。

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山行写真
撮影日:2013/4/13 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax K-7、レンズ: SMC Pentax DA18-250mm F3.5


宇賀渓の駐車地にて @
国道421号線から宇賀渓分岐を入ってすぐ、駐車場があります。駐車場からすでに竜ヶ岳(右奥)の山頂部が見えています。
その左が砂山で、真ん中の電柱の真上あたりが最高点、その左の「歓迎」と書かれた塔の左が山頂展望台あたりでしょう。




竜ヶ岳 @
竜ヶ岳を望遠で狙います。まだ山頂部は冬枯れの様相です。



林道を進む A
北河内林道を進みます。宇賀川北河内谷の左岸です。



林道からの竜ヶ岳 A
林道からも時折竜ヶ岳の山頂部が望めます。



白竜吊橋 B
林道の終点からすぐ前のきれいな吊橋を渡ります。白竜吊橋です。右岸に渡ります。



魚止橋 B-C間
少し進むと、再びこの青い橋で左岸に戻ります。



魚止滝 C
橋を渡るとすぐ、左手に案内があり、少し河原を歩くと魚止滝の前に出られます。落差は8m。水量豊富な滝です。



ちょっとスリルのルート C-D間
滝を過ぎると、虎ロープで岩を乗り越え、山腹の道を進みます。あまり幅がなく、ちょっといやなところ。



五階滝 D
やがて、右から小谷が流れ込むところで、連続して落ちてくる滝と出会います。五階滝です。



五階滝の一つ D
これが、ここから見える上側の滝で、落差10mです。



足場の悪いルート D-E間
ここも足場が狭くてぬれているのでロープを持って慎重に進みます。



渡渉を繰り返す D-E間
竜ヶ岳への中道の分岐を過ぎ、しばらくで川に出ます。テープとペンキを確認しながら渡渉を数回繰り返します。



ミツバツツジ D-E間
川沿いにはミツバツツジが明るく咲いていました。



長尾滝 E
やがて、今日のルートで最後の、そして一番お目当ての長尾滝が見えてきました。そして右側の涸谷がそのあとのルートです。


正面からの長尾滝 E
素晴らしい滝です。総落差は30mもあるそうです。滝壺のきれいさにも感動です。



はしご場 E
さっき見えていた涸れ谷を登り、左手へはしごで登ります。長尾滝の高巻きです。



砂山分岐 F
もう少し先で、分岐点です。谷には大きな石積みの堰堤が見えています。まっすぐ進むと旧国道に出て、石榑峠方面です。ここは左へ。




溝道を登る G
ようやく水音から離れ、山に入っていきます。溝道の急登を登ります。



アカヤシオ G-H間
ピンクの花が見えました。またミツバツツジかな?と思いながらもよく見ると、少し淡いピンクのアカヤシオです!
御在所岳や鎌ヶ岳のアカヤシオが有名ですが、この尾根にも結構咲いていました。手軽に見るなら、お勧めです。




尾根上の道 H
やがて尾根道となります。左手に時折竜ヶ岳方面の眺望が開けます。この先に、砂山の
最高点(標高約625m)があり、ちょっと立ち寄ってみましたが、特に何もありませんでした。




アカヤシオを見ながら昼食 I
最高点の少し先で昼食にしました。アカヤシオを眺めながら、贅沢な場所です。



尾根の溝道 I
このあと、少しずつ高度を下げながら尾根上を進みます。



山頂展望台 J
やがて、砂山の山頂展望台です。標高は497m。指差し岩のような岩が目印。



竜ヶ岳 J
しばらくは、山頂展望台からの眺望です。まずは竜ヶ岳。望遠で見ると、山頂の人影が確認できました。



福王山 J
こちらは福王山です。福王神社は裏側になります。



釈迦ヶ岳 J
釈迦ヶ岳の山頂部も確認できました。


石畳を下る K
ここからは宇賀渓の駐車場まで遊歩道が整備されています。



ヤブツバキ K-L間
遊歩道沿いにはヤブツバキ、クロモジ、シキミが咲いていました。



石畳が続く K-L間
きれいな道が続きます。



展望地から名古屋都心 L
見晴らしのいい所にベンチがあり、そこからは名古屋、四日市などが。これは名古屋駅のタワーです。



最後の下り M
このあたりでルートは分岐しますが、まあ、どれを行っても大差なく宇賀渓方面に下るようです。



キャンプ場に出る N
キャンプ場の一角に下ってきました。



MAP


この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(竜ヶ岳)をベースに作成いたしました。

写真後の数字は地図上の数字と対応しています。

山行記録:日時−2013年4月13日、天候−晴れ。10:40 宇賀渓P@に駐車し、出発。11:10 白竜吊橋B、11:15 魚止滝C、11:44 五階滝D、12:28〜40 長尾滝E、12:50 砂山分岐F、13:20 砂山・最高点、13:30 最高点の少し先Iで昼食。昼食後、14:18 出発、14:26 砂山山頂展望台J、15:04 展望ベンチL、15:23 キャンプ場N、15:35 駐車地@着。

休憩をゆっくりとっても5時間ほどでまわれる周回コースです。宇賀渓は滝が多く、水量も豊富な谷で、見ごたえがありました。特に長尾滝はなかなかの名瀑と言って良いのではないでしょうか。C〜Fでは多少足場が悪いところがあるので、要注意です。砂山は一般的には497mの展望台のところが山頂とされているようですが、山体としての最高点は、ずっと北西寄りのH-I間にあります。アカヤシオは、やはりH〜Iで咲いていました。このあたりにはミツバツツジは見られず、うまく棲み分けをしているようでした。