烏谷山・比良岳   Mt. Karato & Mt. Hiradake
白滝山 Mt. Shirataki 

比良山系中央部、蓬莱山と武奈ヶ岳にはさまれた比良主稜線上に並ぶ烏谷山と比良岳は、ともに1000mを超える峰でありながら、蓬莱山と武奈ヶ岳は言うまでもなく、堂満岳や釈迦岳と比べても少し地味で、登ってくる人も少ないようです。比良ロープウェイの廃止でさらに静かになった両峰に、真夏の暑い日、葛川坊村から歩いてみました。

坊村から牛コバへのルートの途中、右に上がっていく伊藤新道でワサビ谷を詰めると、白滝山に登ります。こちらは、秋の曇り空に歩きました。途中までは同じルートなので、共通のページとします。途中(3枚目の写真の下)で分岐いたします。

なお、写真の後ろの丸数字は、最後のルートマップの番号と対応しています。

●ルートMAPへ


山行写真
撮影日:2006/8/15(烏谷山・比良岳)、2006/10/14(白滝山) Photo by Minagawa, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax *istDS2、レンズ: SMC Pentax DA18-55mm F3.5


明王院奥の駐車場 @
葛川坊村の明王院への橋を渡らず、川沿いに左岸を上がると、やがて左手に大きな駐車場が出てきます。
この先で車止めとなるので、ここに駐車して歩き始めます。




摺鉢山 A
しばらく林道をくねくねと登っていくと、正面に摺鉢山1006mが現れます。



ワサビ谷(伊藤新道)入口 T
さらにその先で、右手に登山道が分かれていきます。ワサビ谷入口です。こちらは、白滝山へのルート・伊藤新道です。
分岐して、白滝山の山行記録へ



白滝谷を渡って
林道が白滝谷を三回渡ると、牛コバはもうすぐです。



牛コバ分岐 B
牛コバで林道と分かれて、大橋方面を目指します。



尾根を登る B−C間
牛コバから、しばらく奥ノ深谷と白滝谷を隔てる摺鉢山の尾根をジグザグ
登っていきます。やがて、左方向へ山腹を巻く道となります。




奥ノ深谷を渡る C
やがて、左から奥ノ深谷の流れが近づき、ここで渡渉となります。橋がないので、要ジャンプです。



アシウスギ



大橋 D
道標や地図には「大橋」の地名が目立ちますが、実際来てみると、朽ちた小屋が二棟残るだけの
寂しいところでした。昔はにぎわっていたようですが・・・・でも、奥ノ深谷を渡る橋は、新しく掛けてくれていました。




水晶谷を登る D−E間
大橋で金糞峠へ登る道を左に分け、水晶谷の左岸を登ります。



水晶谷のガマ
暑い中、このガマだけはなんとも涼しそうでした。



主稜線近づく D−E間
無人の水晶小屋を過ぎ、谷間を登っていくと、徐々に傾斜もゆるくなり、主稜線が近づくのを感じます。



主稜線出合 E
ほぼ、南比良峠なのですが、厳密にはちょっとその南で主稜線・縦走路と出合います。



烏谷山 E−F間
すぐに、南西方向にめざす烏谷山が。



堂満岳と釈迦岳 E−F間
振り返れば堂満岳(左)1057mと、釈迦岳1060m。



荒川峠 F



琵琶湖 F−G間
やがて左手に琵琶湖が。出っ張りは青柳ヶ浜。右遠方に琵琶湖大橋も見えています。



烏谷山の登り F−G間
もう山頂は近いようです。



烏谷山・山頂 G
三等三角点の立つ山頂です。縦走路の標識から、北西に30秒ほど登った所です。



蓬莱山と打見山〜烏谷山・山頂から G
左が打見山1108m、右が蓬莱山1174m。空にはトンボがあふれてました。



釈迦岳と堂満岳〜烏谷山・山頂から G
奥が釈迦岳1060m、手前が堂満岳1057m。




武奈ヶ岳とコヤマノ岳〜烏谷山・山頂から G
中央奥が武奈ヶ岳1214m、右手前にコヤマノ岳1181m。左手前はシャクシコバノ頭1121m。



白滝山 G−H間
山頂を後に、少し下ると、真西に白滝谷を挟んで白滝山1022m。



比良岳 G−H間
蓬莱山の手前に、比良岳1051mがやっと現れました。



葛川越 H
烏谷山と比良岳の鞍部が葛川越です。かつて葛川坊村と志賀を最短で結んだこのルートも今は廃道に。



烏谷山 H−I間
比良岳の登りにかかると、後方に烏谷山。



比良岳山頂東より烏谷山 H−I間
急登を過ぎて山頂台地に出ると、後方の烏谷山の姿はずいぶん変わっていました。



比良岳山頂東より武奈ヶ岳とコヤマノ岳 H−I間
先ほど、烏谷山の山頂から見た姿と、少し趣を異にした姿を見せてくれました。



比良岳山頂 I
山頂台地の西端に山頂標識がありました。ただし、最高点は少し北西に登ったところのようです。



木戸峠 J
比良岳からはあまり急激に下らず、森の中の緩傾斜地をゆっくり下ると、
お地蔵様のいらっしゃる木戸峠です。ここは右、汁谷方面に向かいます。




汁谷入り口 K
木戸峠からわずかに進むと、琵琶湖バレイのゲレンデに出ます。標識に従って夫婦滝方面へ。



汁谷を下る L
最初は小川程度だった汁谷も、下るにつれて水流も増してきました。



ツリフネソウ
川沿いには、ツリフネソウ、シモツケソウなどがきれいに咲いていました。



夫婦淵 M



夫婦滝 N
夫婦滝は、坊村へのルートから少し外れて、まっすぐ左岸を下ると、滝見場所に出られます。
落差が35mほどある滝がきれいに二つ並んでいます。なかなかの名瀑です。




イワタバコ N−O間
夏、渓流沿いに咲く花です。「タバコ」の名は、葉の形がタバコの葉に似ているからです。



白滝谷を下る O
谷を何回か渡りながら下っていきます。これを渡ると、もうすぐ林道です。



山行記録:日時−2006年8月15日、天候−晴れ。9:05 葛川坊村・明王院奥の駐車場@に駐車後、出発。9:40 ワサビ谷入口(T)、9:55 牛コバA、11:00 奥ノ深谷渡渉点C、11:25 大橋D着。11:35 大橋発、11:50 水晶小屋、12:05 主稜線出合E、12:25 荒川峠F、12:55 烏谷山・山頂G着。昼食後、13:15 山頂発、13:30 葛川越H、13:50 比良岳山頂I着。14:05 山頂I発、14:35 木戸峠J、14:40 汁谷入り口K、15:10 夫婦淵M、15:20 夫婦滝N着。15:30 夫婦滝発、16:25 牛コバA、16:35 ワサビ谷入口(T)、17:00 葛川坊村・明王院奥の駐車場@着。

 真夏の暑い日でした。写真ではわかりませんが、いろんな虫が出てきました。トンボはいいのですが、主稜線に出てからの、コバエやウシアブの来襲にはちょっとまいりました。タオルで追い払っても、すぐにまた・・・虫除けスプレーをお忘れなく。まあ、この厳暑期だけは避けたほうがいいのかもしれませんね。でも、なかなか長丁場のルートなので、春・秋は早出で。1000m峰を二つこなし、谷道、稜線と変化に富んで、なかなか楽しいルートだと思います。

MAP


この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(比良山、花脊)をベースに作成いたしました。

写真の番号は地図の番号と対応しています。
赤い線がこのコースです。緑のルートは、こちら(「白滝山」)へ。