箕川から東山  Mt. Higashi from Minokawa

鈴鹿山脈中北部に南北に走る2本の高圧電線鉄塔群を背に乗せた長大な稜線があります。南は岳、そこから北へ、旭山、ヒキノ、ノタノ坂、土倉岳と続き、御池岳のテーブルランド・奥ノ平に吸収されていく尾根です。この稜線の岳と旭山の間から西に延びる尾根が一本あり、その尾根上にあるのが東山790mです。箕川の集落近くからこの尾根に上がり、急勾配を登りきって東山へ。見晴らしのいい天気だったので、さらに鉄塔稜線に出て旭山、その先のR185鉄塔下まで景色を眺めに行きました。帰りは同じルートで。

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鉄塔R185からの眺望

周囲からの東山へ


山行写真
撮影日:2007/10/28 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax *istDS2、レンズ: SMC Pentax DA18-55mm F3.5


箕川集落への道 @
国道421号線から離れ、政所、箕川、蛭谷、君ヶ畑とつなぎ、その後は御池林道となる道を進み、箕川のトンネル手前を
左折したところです。右カーブの先が箕川集落。右のコンクリート壁のむこう側の切れ目あたりから山に入ります。



尾根に乗る A
尾根に乗ってしばらく東に進み、トンネルの上を越えると、先に急登が見えてきます。



尾根急登 B
写真ではよくわからないですが、ここはかなりの急登です。二本脚だけではズルズル降下。杉の幹や根をつかんで、なんとか登っていきます。



その先の尾根 C
まだ急ですが、張り巡る根っこのおかげで、ちょっとは楽に登れます。



快適な登り D
植林帯を快適に登る尾根となりました。



紅葉の尾根(1) E
ようやく植林帯が終わって、二次林が出てきました。紅葉のシーズンだったことを思い出しました。



右へ振る尾根 F
非常に明瞭な尾根が続きます。このあたりで少し右に振ってきます。



左へ曲がる尾根 G
最後に大きく左に曲がると、明瞭な尾根はなくなり、山腹に吸収されてしまいます。コンパスで北東を確認しながらわずかに谷状の地形を高所へ。



紅葉の尾根(2) G−H間
これもみごとな色でした。



キトラの山頂 H
東西に延びる稜線に乗ったら、ちょっとだけ左に寄ると、キトラと呼ばれる山頂です。特に何もありませんでしたが・・・



天狗堂と御池岳 H
キトラの山頂近くで、一箇所だけ北が透けていました。名峰・天狗堂がきれいな形で。その後方には巨大な御池岳。



東山・山頂 I
右方向より、政所から上がってくる尾根と出合うと間もなく、790mの東山の山頂です。三角点はありません。山頂札が一つだけかかっていました。



拡がる尾根 J
標高774mの峰を越えたあたりから尾根は拡がり、下草がはびこり、歩きにくくなります。


センブリの花 J−K間
リンドウ科の秋の小さな花です。最近激減したそうで、ぼくもこのとき初めて出会いました。見れば見るほど素晴らしい花です。



分岐に立つ石仏様 K
ほぼ2年ぶりにお会いできました。前回は岳から歩いてきたときでしたね。ここで、鉄塔尾根と合流です。ここからは巡視路、一気に歩き良くなります。



旭山の山頂 L
ここも2年ぶり。早いものです。



L185/R185分岐 M
旭山からもう少し北東に進んで、L185/R185が右に示される分岐まで。ここを右へ。



L185下から竜ヶ岳 N
まず、鉄塔L185の下に出ます。ここからは鉄塔の股下から竜ヶ岳を。



L185下から三池岳〜釈迦ヶ岳 N
左から、三池岳、中央に仙香山。そして右端には釈迦ヶ岳・猫岳。中央手前はミズナシ。



赤いじゅうたん N−O間
R185へ向かうために東へ入ったところ、みごとな散り紅葉・・・



R185とL185 O
少し下って、R185鉄塔下到着です。この鉄塔の後ろにあるのが、L185。




鉄塔R185Oからの眺望


銚子ヶ口
ほぼ真南に銚子ヶ口。その左後ろにはイブネのまっ平らな姿が。左手前は不老堂。



不老堂と割山(ミズキノ)
右が不老堂、左が割山です。



静ヶ岳と銚子岳
この鉄塔からは竜ヶ岳は見えません。その左にある静ヶ岳(写真右)。そのさらに左には銚子岳の山頂部。



藤原岳
その左には藤原岳。右が展望丘、左が天狗岩。



ヒキノ
ほぼ真北にはヒキノです。



山行記録:日時−2007年10月28日、天候−晴れ。10:00 箕川集落手前に駐車し@、尾根に取りつく。10:05 急登開始B、10:35 穏やかな登りにD。10:55 Gで山腹に取り付き、11:05 東西の稜線に乗る。11:10 キトラ山頂H、11:30 東山山頂I。11:45 774m峰J、12:05 鉄塔尾根との合流K、12:10 旭山山頂L。昼食後、12:20 山頂発、12:35 鉄塔分岐M、12:40 鉄塔R185N、12:45 鉄塔L185O着。写真撮影後、12:55 鉄塔L185発、13:15 旭山山頂L、13:20 ポイントK、13:55 東山山頂I、14:15 登ってきた尾根への分岐、14:50 駐車地@着。

 不老堂と割山に出かけた翌週末、日曜はきれいに晴れました。2005年秋に岳から旭山に登り、山の神峠から廃道を下りました。そのとき、稜線から西に見えていた東山が印象的でした。ほぼ2年後のこの日ようやく登る機会となりました。県道を君ヶ畑方面に走ると、政所を過ぎて新しいトンネルがあります。その手前を左折すると箕川集落方面で、その手前@に車をとめました。右手の尾根には、どこからでもなんとか上がっていけます。この尾根は、鉄塔群のある尾根から西に派生した東山の尾根からさらに派生した尾根ですが、箕川の集落までしっかり延びて、御池川を大きく迂回させている尾根でもあります。尾根の上Aには踏み跡があり、かつては箕川と茨川方面を結ぶ生活道の一つだったことをうかがわせてくれます。しかし、緩い尾根はすぐ終わり、強烈な傾斜Bが現れます。しばらくは我慢の登りです。徐々に傾斜が緩くなると、再び快適な尾根道となります。やがて杉の植林帯も終わりE、左に谷を見ながらの登りとなります。最後に大きく左に振るとG、この尾根はキトラの山腹に吸収されます。コンパスで北東を確認しながらわずかに谷状の地形を高所へ登ると、やがて東山−キトラの尾根に乗ります。少し左に進むと、キトラの山頂Hです。折り返し、尾根を東に進むと、ピークに達します。ここが東山山頂?と見回っても、なにも無く、少し右に折れて進んでいきます。すると、3つ目のピークIに「東山」の札がかかっていました。地形図でも、どれもほぼ790mのピークです。この先の尾根は、だんだんと拡がってきて、どこでも歩ける、いえ、どこも歩きづらい状況になります。特に774mピークJ付近は要注意です。やがて右斜めに鉄塔の尾根が見えてきます。赤松の根元に石仏様のあるポイントKで合流です。ここからは歩きやすい巡視路です。あっという間に旭山の山頂L。昼食後、引き返すのには少し早いので、ヒキノ方向にもう少し進んで、LR185の鉄塔下に山を見に行くことにしました。R185Oは、稜線から400mほど東に離れており、ヒキノ、藤原岳、静ヶ岳などがみごとでした。ここからは見えない竜ヶ岳、三池岳〜釈迦ヶ岳、銚子ヶ口、割山等は途中のL185Nから見ることができ、二つ合わせればなかなかのものです。帰途は、きた道をそのまま戻るルートとしました。2時間弱で駐車地@に戻りました。




MAP


この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(百済寺、竜ヶ岳)をベースに作成いたしました。

写真の番号は地図の番号と対応しています。


周囲からの東山

詳しくは(滋賀の山・山姿写真集)をご覧下さい。



岳〜旭山間の鉄塔下からの東山