水沢岳 Mt. Suizawadake
鎌ヶ岳から南に続く「鎌尾根」の南端に位置する水沢岳(すいざわだけ)1030mは、鈴鹿では最南端の1000m峰でもあります。鎌尾根の突端と言ってしまえばおしまいですが、実際にはドーム形の堂々とした山頂部を持ち、特に入道ヶ岳から見たときの山容は、威圧感さえ漂わせるほどの素晴らしさです。今回は強い風の中、近江側から元越谷林道を詰めて、古き水沢峠道を登りました。また、山頂に立った後、水沢峠からさらに県境主稜線を南下し、猪足谷林道を経て戻りました。なお、写真の後ろの丸数字は、最後の地図の番号と対応しています。
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周囲からの水沢岳へ
山行写真
撮影日:2004/5/15 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax KX、レンズ: Tefnon Zoom 28-105mm F3.5
猪足・元越谷の流れ @
国道477号線の大河原橋を渡り林道を上がっていくとやがて車止めが出てきます。その手前に駐車して
すぐの河原です。水が非常に澄んでいるのがよくわかります。この川沿いを登っていくと、やがて
猪足谷と元越谷の分岐となり、林道もそこで分岐します。
林道分岐 A
右が猪足谷林道、左が元越谷林道です。正面の指導標には、右向き、「宮指路岳2.00h」
左向き、「水沢岳2.30h」と書かれています。2時間半のことでしょう。この木製の看板は2010年ごろ、朽ちて崩れていました。
ツイン・ピーク B
元越谷林道に入ってまもなく、右後ろを振り向くと、すごい高度感で双子の峰が見下ろしています。高円山の稜線の突端の峰です。
元越谷林道 C
車止めがあるので一般車は入ってきませんが、車も走れそうな広い道です。
見上げる高円山 D
元越谷林道は右に高円山を見ながら登ります。やがてその左にNTT鉄塔も見えてきます。
林道から西の眺め
元越谷林道終点近くから西を眺めると、遠景に奥草山、左手前に大河原橋の
南の734m峰、その手前の鋭鋒は先程のツイン・ピークの一つです。
峠道入口 E
いよいよ林道の終点が近づいてくると、旧峠道への入口が現れます。
まずは、少しもったいないですが、河原への下降から始まります。
峠道1F、2G、3H
一旦河原におりますがやがて植林帯に入ります(1)。右岸を進めば、左から何回か支沢が入ってきます(2)。テープを気にしながら、
道をはずさないように登っていきます。植林が途絶えてだんだんと明るい二次林が出てくると(3)、水沢峠はもうすぐです。
左岸からの滝 G
左岸も険しく、このような滝が落ちてきています。
水沢峠 I
峠道と稜線縦走路が交差する水沢峠です。
急登 I-J間
しばらく、かなりの急登が続きます。
馬ノ背のガレ J
水沢峠から水沢岳の方にしばらく急登すると、稜線上にちょっと嫌なガレ場が現れます。でも、眺望はばっちりです。
ガレ場からの眺望をいくつか・・・・
雲母峰
伊勢湾沿いの平野を背景に、雲母峰888mです。
入道ヶ岳
先日登った入道ヶ岳からこの水沢岳が非常に印象的だったので今日ここにやってきたわけです。(下に載せました。)
そして、このように反対の水沢岳からの入道ヶ岳の姿もなかなかのものでした。
仙ヶ岳と宮指路岳
南に目をやると稜線づたいに、南部の名峰・仙ヶ岳961mの双耳峰。その右手前には台形の宮指路岳946m。
高円山
その右にNTT鉄塔と、高円山945m。
サクラグチ
高円山からさらに右手には野洲川ダムの南の峰、サクラグチ918m。
最後の登り
ガレ場を越えて、登るとやがて傾斜が緩くなってきます。もう山頂は間近。ツツジ科の植物が多く迎えてくれます。
水沢岳・山頂三角点 K
やっと山頂にたどり着きました。
峠南からの水沢岳 I
山頂をあとに峠まで下り、さらに主稜線を南下しました。やがて先程立った水沢岳山頂部が現れました。
イワクラ尾根分岐点 L
さらに南下すると、入道ヶ岳から連なるイワクラ尾根と主稜線の出合です。
高円山
このあたりからの高円山です。先程と少し雰囲気が変わりました。
主稜線の縦走路1 M
水沢岳と宮指路岳に挟まれたこのあたりの主稜線は、標高は900m前後と高いのですが、目立った峰がありません。前方にも無名峰が。
主稜線の縦走路2 N
でも、実際に歩いてみると、アセビやシロヤシオ、ドウダン系のつつじなど、きれいな木に囲まれた
すごく気持ちの良い稜線です。
イワカガミ O
小岐須峠の手前で主稜線を離れ、猪足谷林道上部に向かいました。林道に出たところで、イワカガミが迎えてくれました。
あとは、ひたすら長い林道を下ります。
MAP
この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(御在所山、伊船)をベースに作成いたしました。
図中の番号は上の写真と対応しています。
周囲からの水沢岳(
滋賀の山、山姿写真集・鈴鹿南部より):
データ等詳細は、こちらをご覧ください。
鎌ヶ岳山頂より
中央の彫りの深い山が水沢岳。遠景には仙ヶ岳(双耳峰)と野登山(左・鉄塔)。
入道ヶ岳より
綿向山より
宮指路岳より
中央右のドーム状ピーク。