宮メズラと魚ノ子山 Mt.Miyamezura & Uonoko


宮メズラと魚ノ子山はどちらも、ほとんど知られていない山といっていいでしょう。比叡山地の最北端に位置する山で、大尾山の尾根をさらに北上し、途中越えに落ちていく少し前になります。下から見る場合、琵琶湖大橋から国道367号線に向かって国道477号線を西に向かう時、伊香立周辺からよく見える山々でもあります。今回はその道程の途中にある還来(もどろき)神社から出発し、宮メズラに登ったのち、県境尾根を南下して魚ノ子山、さらに伊香立峠まで縦走し、峠を伊香立側に下ってその後は車道を還来神社まで歩きました。写真タイトル後の番号は、ルート・マップの番号と対応しています。

ルートマップ


撮影日:2009/5/4 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax K10D、レンズ: SMC Pentax DA18-250mm F3.5


還来(もどろき)神社 @
還来神社は、桓武天皇に仕えた藤原旅子の霊をまつる神社で、戦乱や旅の際に無事故郷に還れるようにと祈願する
参詣者が絶えなかったそうです。いまでも、長旅や遠方に出られる方々が無事帰れることをお願いに来られるそうです。



神社前の橋から登山道入口 A
神社前の橋から西を見たところです。左右に国道477号線がはしっています。右寄り、バス停の左の林道が宮メズラへの入口です。



川沿いを奥へ B
流れのない川に沿って南西に進みます。車はとても入れない道となります。



登り口 C
もう少し進むと、谷から右斜め上に離れる踏み跡が出てきます。踏み跡と赤いテープを見落とさないように注意し、ここで曲がります。



植林中の登路 D周辺
ここからしばらくまっすぐ登りますが、やがてつづら折れの登り道。テープと踏み跡を外さないよう気をつけながらひたすら登ります。



宮メズラ・山頂 E
登りついたところがほぼ山頂です。三角点はありませんが、標高はほぼ560m。今日の最高点です。
それにしても、宮メズラとは、山らしくない珍しい名前です。



アオダモ咲く尾根 E-F間
ここから、京都府と滋賀県の境界でもある稜線上を南に向かいます。植林が主体ですが、時折自然の花も見えます。



ナッチョ E-F間
右(西)の眺望がある場所からは、ナッチョ813mが望めました。左奥には花脊の大鉄塔も。



魚ノ子山・山頂 F
あっという間に三等三角点のある山頂に出ました。魚ノ子山552mです。



途中峰 F-G間
魚ノ子山を過ぎ、さらに南下すると今度は途中峰812mが見えてきました。



稜線上の道 G
県境稜線上の踏み跡は、時に頼りなく、時にはっきりと、といった感じです。



小出石越 H
鞍部に下ってきました。ここには「小出石越」の標識が2つありました。古い峠のようです。



南西に進む H-I間
稜線は南西に向きを変えます。少し下りが多くなってきました。



急降下地点 I
稜線が途切れる手前で、左下に急降下するポイントです。テープもたくさんあります。下の谷状の地形に下ると・・・



伊香立峠 J
そこは谷ではなく、切り通し状の道でした。これが伊香立峠です。ちょうど自転車の親子連れが、滋賀から京都へと越えていくところでした。



林道出合  K
峠を東に下ると、すぐに地道の林道に出ました。ここはさらにその先、地道(途中からコンクリート舗装)の林道を下って、アスファルト道(間代林道)と出合うポイントです。



シャガの花 K-L間
あとはのどかに林道歩き。車のある還来神社まで戻らなくてはなりません。シャガがちょうど花盛り。



琵琶湖を望む K-L間
霞の中、田植え前の田圃の向こうは琵琶湖です。



折立山-権現山-霊仙山 L
北に比良最南部が見えてきました。左から折立山、権現山霊仙山です。



大尾山方面 L
振り返れば鉄塔の立つ大尾山



魚ノ子山、宮メズラ M
県道に出て、Mあたりまで来ると、先ほど歩いた稜線です。左寄りの峰が魚ノ子山。ほぼ中央が宮メズラです。



途中峰を見上げながら O
Oあたりからは正面に再び途中峰。県道のもうすぐその先が還来神社です。



山行記録:日時−2009年5月4日、天候−曇り。9:57 還来神社@脇に駐車し、参拝後出発、10:10 谷から離れるポイントC、10:53 宮メズラ・山頂E、11:08 魚ノ子山山頂F着。昼食後、11:21 山頂発、11:54 小出石越H、12:09 伊香立峠 J、12:31 林道出合 K、13:01 北在地L、13:40 還来神社@駐車地着。

なかなか地味な山で、これまで登る機会はなかったのですが、この日はお天気も曇りで、予報では雨も・・・。そんなわけで、比較的手軽なこの山域に入ってみました。還来神社@は初めてお参りしましたが、すごく由緒のある立派な神社でした。谷沿いの道は薄暗く、陰鬱な雰囲気でした。Cで山腹に折れると、あとは見渡す限りの植林帯です。何回も折り返しながら、標高をあげていきます。Cから40分ほど登ったら、宮メズラの山頂Eです。眺望はありませんが、立派な標識がついていました。ナッチョ〜途中峰方向の眺望を気にしながら稜線を南下すると、15分ほどで魚ノ子山です。ちょっと、あっけないほどでした。その後は少し長丁場。それでも45分ほどで伊香立峠Jです。ここで、大尾山まで縦走しようかと迷いましたが、お天気と、車からの距離を考えて、今日はここまでとしました。あとはのんびりと一時間半の車道歩き。ラッキーなことに、雨にも遭いませんでした。この季節は道端に花がいっぱいで、飽きません。シャガのほかにも、カキドオシ、オニタビラコ、ツツジ、スイバ、ヤマフジ、シャクなどが咲き乱れていました。

MAP


この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(大原)をベースに作成いたしました。