綿向山   Mt. Watamuki

概要
 鈴鹿南西部、県境主稜線から大きく西に離れ、日野町に張り出してきている1110mの山が綿向山です。主稜線からは離れていても標高1110m、鈴鹿山脈ではなかなかの標高を誇ります。そのため、その姿は御在所岳を除く鈴鹿の主要な峰々から望むことができます。御在所岳からはちょうど雨乞岳の陰になって見えません。綿向山の両脇には、北に竜王山826m、南に水無山991mが、まるで露払いと太刀持ちのようにひかえています。日野町からは、横綱のように堂々とした姿が目立ち、まさに町のシンボルの山となっています。町の自慢のホールも「わたむきホール」と名付けられているほどです。標高にちなんで、毎年11月10日は綿向山の日とされ、毎年イベントが企画されています。

ルートについて
 ルートは西から綿向山に登り詰める表参道といわれる登山道、水木林道からまず竜王山に登り稜線づたいに綿向山まで登る竜王尾根ルート、水無山の北尾根から水無山に登り八合目あたりで表参道と合流する水無北尾根ルート、そして雨乞岳から延々と続く尾根を経て、あるいは甲津畑からこの尾根の途中の大峠に達してイハイガ岳を経て綿向山に登るルート、ヒミズ谷を詰めるルート(管理人未踏)、高落谷を詰めるルート、南の熊野集落から水無南尾根を登るルート、熊野の滝から文三ハゲを登るルート、奥草山からの長い尾根を縦走するルート、東の白倉谷から綿向山から南東に延びる尾根を通って登るルートなどがあります。表参道はこの山を愛する熱心な人々に守られ、よく整備されています。大きな駐車場、合目を表す看板、ルート中三カ所の小屋・・・など、安全に登るならこのルートが一番でしょう。綿向と一緒に竜王山や水無山の山頂を踏んでくるのもいいコースになります。竜王山からはすこし距離があるので、時間配分には注意が必要です。また、奥草山や雨乞岳からのルートはさらに長く迷いやすいところもあるので要注意です。また、白倉谷から北の大峠に登るルートは、2016年現在、谷道崩壊のため不通となっています。



山行写真記
夏の綿向山・表参道単純往復、2005.7.18へ
秋の綿向山を表参道から(2) 表参道で綿向山に登り、その後水無山を踏んで、水無北尾根ルート、2010.11.21へ
秋の綿向山を表参道から(1) 表参道で綿向山に登り、その後水無山を踏んで、水無北尾根ルート、2002.11.3へ
秋の綿向山 竜王尾根ルートで綿向山に登り、その後水無北尾根ルート、2016.10.23へ(YAMAPにて公開)
竜王山からの綿向山(竜王尾根ルート)、2000.8.15へ
高落谷から綿向山へ〜高落谷から綿向山に登り、その後表参道〜水木林道で下山、2009.10.24へ
熊野からの綿向山〜水無南尾根ルートで登り、文三ハゲから熊野の滝を経て熊野滝谷沿いに熊野へ、2010.6.6へ(YAMAPにて公開)
奥草山の尾根から綿向山へ〜熊野から奥草山尾根を経て綿向山へ、2013.6.9へ(YAMAPにて公開)
白倉谷林道から綿向山南東尾根を通って綿向山へ、2016.6.18へ(YAMAPにて公開)
春の陽射しの綿向山(積雪期、表参道)、2018.2.24へ(YAMAPにて公開)
雪のち晴れの綿向山(積雪期、表参道から竜王尾根へ)、2019.1.27へ(YAMAPにて公開)
樹氷の綿向山(積雪期、表参道)、2022.2.5へ(YAMAPにて公開)

綿向山の山姿
周囲からの綿向山へ

綿向山からの眺望
綿向山・山頂からの眺望、2002.11.3へ
綿向山・山頂北の笹原からの眺望、2010.11.21へ



綿向山MAP



この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(日野東部)をベースに作成いたしました。


周囲からの綿向山滋賀の山・山姿写真集より抜粋:詳細はこちらをご覧ください。)



日野からの綿向山
左に竜王山、右に水無山を従えて。



鎌ヶ岳からの綿向山



三子山からの綿向山



綿向山・山頂からの眺望

撮影日:2002/11/3


綿向山・山頂からの山写です。ここは鈴鹿中部〜南部〜最南部の素晴らしい展望台です。ほぼ北から順に鈴鹿の名峰の数々です。


御池岳・1247m
少し雪ののった雄大な御池岳。鈴鹿の最高峰。200mm望遠。手前は黒尾山。



雨乞岳・1238m
鈴鹿第二の高峰、雨乞岳。手前には清水の頭を経て綿向山に達する長大な尾根。なお、御在所岳はちょうどこの裏で、見えません。



鎌ヶ岳・1161m
鎌ヶ岳とその右に鎌尾根。右端は水沢岳。



水沢岳・1029m
ドーム型の水沢岳。200mm望遠。右後方は入道ヶ岳906mの山頂部。



高円山・945m、宮指路岳・946m
中央、鉄塔のすぐ左が高円山。その右が宮指路(くしろ)岳。右端後方は鉄塔のある野登山。



宮指路岳・946m
200mm望遠。右手前に横谷山873m。



仙ヶ岳・961m
南部の名峰、仙ヶ岳。手前の右端はサクラグチの山頂。200mm望遠。



四方草山〜三子山〜鈴鹿峠
ほぼ真南には幾重にも重なる山々がみごとです。
もっとも奥はなだらかな経ヶ峰818mとその稜線。
一つ手前に左から続くギザギザの稜線と、尖った錫杖ヶ岳676m。ここまでは布引山地。
その一つ手前には、山頂近くに鉄塔の乗る仏ヶ平565m。ここから手前が鈴鹿山脈の山々です。
さらに手前の稜線が鈴鹿の主稜。左から四方草(しおそ)山667m、大きく下がって三つの峰を持つ三子山568m。さらに右に下って鈴鹿峠。
その手前には左から下がる能登ヶ峰の稜線。



高畑山・773m
鈴鹿峠から再び上がって高畑山。さらに右には溝干山、三ツ頭、那須ヶ原山と続きます。200mm望遠。



那須ヶ原山・800m
中央が鈴鹿最南部の盟主・那須ヶ原山です。200mm望遠。



油日岳・694m
さらに右には油日岳。ここで鈴鹿山脈は尽き果てます。後方には伊賀の霊山766m。200mm望遠。

以上、撮影機材:ボディー:Pentax KX、レンズ:Tefnon Zoom 28〜105mmF3.5、Threekor 200mm F4


綿向山・山頂北の笹原からの眺望

撮影日:2010/11/21


綿向山・山頂の北側には気持ちのいい笹原があります。ここからの山写です。
この日は快晴でしたが、薄い薄い霧がかかり、遠方はぼやけていました。近い山を狙います。

雨乞岳
なんといっても一番目を引く存在です。11月も下旬になると、緑は杉植林のみで、それ以外の山肌はベルベットのように柔らかです。



イブネ
雨乞の左に杉峠を挟んでこちらも大きい、イブネ。巨大なテーブルです。



銚子ヶ口
中央後方が、イブネからの尾根の延長上にある銚子ヶ口の峰々。右寄りに大峠ノ頭1087m。右端は一つ手前の尾根にあるタイジョウ1061mです。



黒尾山
さらにその先には黒尾山949m。手前はタイジョウ〜水谷岳(カクレグラ)の尾根。最遠方はかすかに御池岳です。



タイジョウ
タイジョウのアップです。特徴のある姿をしています。



イハイガ岳
この笹原の尾根を下ったところに聳えるイハイガ岳946mです。



水谷岳と向山
後方左手の三角形が水谷岳(カクレグラ)990m。手前の丸くて広い頂は、向山935mです。



鎌ヶ岳〜鎌尾根〜水沢岳
雨乞の右手です。左が鎌ヶ岳1161m。そこから右手に鎌尾根が延び、右端が水沢岳1030m。

以上、撮影機材:ボディー:Pentax K-7、レンズ:SMC Pentax DA18-250mm F3.5