融神社、滝寺から大尾山  Mt. Daibisan from Tohru shrine and Takidera temple

 大尾山には、以前仰木峠から往復して登りましたが、今回は秋に伊香立から登ってみました。国道477号線を堅田から途中方面に昇って行くと、「融神社」の看板を目にします。この神社の読み方、まったくわからなかったのですが、気になる神社でした。今回はこの融神社近くに車をとめて、三本の滝で知られる滝寺から山道に入り、大尾山にほぼ直登しました。その後、尾根を北上して、以前魚ノ子山から下りてきたときに通った伊香立峠を経て、上在地に下り、駐車地までのんびりと歩きました。写真タイトル横の番号は、最後のルートマップに対応しています。


山頂近くの鉄塔下からの眺望へ
伊香立峠近くの鉄塔下からの眺望へ
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山行写真
撮影日:2015/11/28 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax K-7、レンズ: SMC Pentax DA18-250mm F3.5



池の堤の下に駐車 @
融神社のすぐ近く、池の堤の下に車をとめさせて頂きました。農繁期は無理かもしれませんね。



融神社の入口 @-A間
実はこの読み、「とおるじんじゃ」でした。嵯峨天皇の皇子である源融(みなもと の とおる、822年〜895年)公をお祀りしているそうです。
紫式部『源氏物語』の主人公・光源氏の実在モデルの一人といわれているそうで、百人一首の.河原左大臣はこの人のことです。彼の歌は、
「陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし われならなくに」という有名な歌です。そんな由緒ある人を祀る神社とは知りませんでした。




拝殿と本殿 A
現在の建物は寛永九(1632)年の造営です。



比良山系を眺めながら A-B間
右手に比良山系が見えてきました。茶色く見える山頂は権現山(左)996mとホッケ山1050m。手前の緑の二峰は折立山(左)819mと霊仙山751mです。



蓬莱山 A-B間
ホッケ山の右には蓬莱山1174mと打見山1108m。びわ湖バレイの建物がいくつも見えるのが打見山の山頂です。



柿 A-B間
オレンジに実った柿の実がきれいでした。



魚ノ子山 A-B間
比良山系の左には魚ノ子山552mの姿です。あとで通る伊香立峠の北側の峰です。



大尾山 A-B間
そして、今から登る大尾山681mです。左の紅白鉄塔の少し右が山頂。あとで、右の鉄塔の下を通ります。



分かれ道 B
Bで、道は分かれます。右が滝寺への車道です。少し遠回りになるので、左の細いほうを行きました。
地形図では、ショートカットしてふたたび車道に出る予定でした。あとでちょっと後悔した判断です。




大尾山と棚田 B-C間
右に見えているのが車道です。



標高216mあたり B-C間
細いけどしっかりした農道が続いていました。このあたりでは順調と思っていたのですが・・・。



金網に囲まれる C
地形図では尾根上に道がありましたが、獣よけの金網フェンスに覆われて、尾根上を行けそうにありません。
かろうじて一箇所出入り口があったので、そこから出てみると・・・



細い通路 C-D間
尾根から離れていく細い通路がありました。しかたなくこれを進みました。この通路は、やがて川の横に出ましたが、
川は護岸工事ができており、とても渡れる状態ではなく、道も消え、しかたなく藪をこいで無理やり崖を登り・・・・(mapでは×印)




車道に戻る D
ようやく車道に戻ることができました。すなおに、車道を進んでおけばよかったのになぁ・・・。



フユイチゴ D-E間
真っ赤なフユイチゴがつやつやに光っていました。



滝寺の手前 E
だいぶ登ってきました。もう滝寺は遠くないようです。



紅葉と杉林と青空 E
名残の紅葉です。杉林の後ろの青空がきれいです。



滝寺 F
歓喜院、通称、滝寺です。比叡山延暦寺の荒行「千日回峰行」の祖、相応和尚が建立したと伝わっています。本堂の右に道は続きます。



三本の滝 F-G間
過去、現在、未来を表すという3本の滝です。どっちが未来なのかは知りませんが、向かってこの順なら、未来が少し心細いのかな?



登山道入口 F-G間
滝の上に上がるとお堂があり、その脇(写真中央)に大尾山への登り口です。



杉の谷を登る F-G間
しばらくはこんな感じで、谷底を登っていきます。



林道を渡る G
やがて林道をクロスします。林道の橋を右に渡って、再び河床を登ります。



左の谷への分岐点 H
すぐその先で谷がわかれます。



左に折れるポイント H
小さな木の札が「←大尾山」と示してくれていました。なお、右の谷に入っても山頂の北に登れるようです。



左の谷の様子 H-I間
左の谷はこんな感じです。水の流れはありません。



尾根に乗るポイント I
Iで今度は左の尾根に乗ります。尾根に導く踏みあとと、赤いテープが目印です。



琵琶湖大橋を見下ろす J
尾根上を登っていくと、見晴らしのいいところに出ました。鉄塔はありませんが、頭上を電線が通るあたりです。琵琶湖大橋と堅田の町並。



白倉岳 J
比良山系はもちろん、珍しいところでは安曇川谷を経て白倉岳950mが見えていました。



県境稜線に出る J-K間
その先すぐに県境の稜線です。



大尾山・山頂 K
右に進むとあっという間に大尾の山頂です。童髯山の看板もあります。前に来たのは2006年の夏
九年半ぶりになります。ついこのあいだ来たと思っていたのですが・・・。時の経つのが早過ぎます。



鉄塔の下で L
下からも見えていた紅白の鉄塔の下です。ここで、お弁当に。見晴らしもまぁまぁGoodです。



山頂近くの鉄塔下Lからの眺望


桟敷ヶ岳
西北西の方角、12.6km離れた桟敷ヶ岳896mです。右手前は焼杉山717mの山頂。



天ヶ岳
その右には天ヶ岳788mです。右に、見晴らしのいい鉄塔も見えています。



滝谷山
北西7kmにある滝谷山876m。どこが山頂かわからないのが、この山の特徴ですね。たぶん、右寄り手前からの尾根が当たるあたりです。左端には花脊の大鉄塔。



ナッチョ
その右にはナッチョ813m。左寄りの小さなドーム状が山頂です。



皆子山
その右手、北北西8.4kmには京都府下の最高峰・皆子山971m。山頂はほぼ写真中央です。間の谷は安曇川上流部。





P630 M
鉄塔下をあとに、県境稜線を北に進みます。次の登りで、630mのピークに。ここで、網に沿ってまっすぐ
下ると京都方面に下ってしまう(?)ので要注意です。稜線ルートは直角に右へ。その後急降下です。




稜線上の道 M-N間
その先の稜線です。このあと、右下に林道が見えてきます。一箇所でほぼ接しますので、林道に移ることも可能。



鉄塔Oへの分岐点 N
その後の3つ目のピークです。標高はほぼ500mまで下ってきました。ここも上の写真の両側のリョウブの木に赤テープが巻かれているところを
右に曲がって、下の写真の方向に下るのが稜線上のルートです。ただ、この先の鉄塔Oに行ってみたくなり、とりあえず上の写真の直進方向へ。




鉄塔下 O
分岐から道無き尾根を4分進むと、鉄塔下に出ました。この鉄塔は紅白ではなく、灰色一色です。




伊香立峠近くの鉄塔下Oからの眺望


焼杉山
山頂近くの鉄塔からは山頂部しか見えなかった焼杉山が、ここからは全貌を見せてくれます。やはり山らしい、いい姿をしています。



古知谷阿弥陀寺
上の写真の焼杉山の中腹に白いものが見えるので、望遠で覗いてみると、紅葉のきれいな古知谷阿弥陀寺でした。



ナッチョ
再びナッチョです。右手前から山頂への尾根は、小出石方面からの登山道のある尾根です。



皆子山
日が陰った皆子山です。手前から奥に登っていくのは皆子谷。右端が山頂です。



途中峰
そしてその右に途中峰812mです。さきほどは皆子山と重なってよく見えなかったのですが、ここからはいい形に見えます。





P503 N-P間
Nまで戻り、伊香立峠を目指します。標高503m峰あたりです。杉植林がしっかり出てきました。



右折ポイント P
P503の先のPです。ここも、まっすぐの尾根に進んでしまいそうなので要注意。ルートは右に曲がって、テープの方に下ります。



伊香立峠 Q
切り通し状の峠です。写真は、京都側から滋賀側を見ています。この右上方向から降りてきました。下降ポイントは少し見つけにくか
ったです。まっすぐは切り通しの崖なので、どちらかによる必要があります。今回はだいぶ西(京都府側)に寄ってから下りました。



林道 R
峠から滋賀県側に下ると、このような林道に出ます。さっき出合った林道の先です。



電子基準点950322 S
駐車地に戻る途中、地形図に三角点マークを見つけたので寄ってみました。
伊香立生津町内です。GPSを利用して、位置を毎日測定しているそうです。



伊香立生津からの大尾山 S-@間
その近くから見上げた大尾山です。


山行記録:日時−2015年11月28日、天候−晴れ。9:39 融神社近く@に駐車後出発、9:43 融神社A、9:53 道分岐B、10:16 林道に復帰D、10:30 滝寺F、10:33 滝見学、10:46 林道出合G、10:51 左の谷に入る、11:13 県境稜線、11:14 大尾山・山頂着。11:21 山頂発、11:27 鉄塔下L着、昼食。昼食後、11:48 L発、11:56 P630M、12:21 N、12:25 鉄塔O下着。12:32 O発、12:44 尾根右折ポイントP、12:57 伊香立峠Q、13:42 電子基準点S、14:03 駐車地@着。距離は11.6km。全行程4時間25分。歩行時間は3時間50分ほど。


ルートマップ


この地図は国土地理院発行の地理院地図をベースに作成いたしました。

図中の番号は上の写真と対応しています。